文献情報
Last Updated: Sep 29, 2024
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マイノング関連の日本語文献
- プリースト, G., 2011.『存在しないものに向かって: 志向性の論理と形而上学』. 久木田 水生, 藤川 直也 (訳). 勁草書房.
- 原著 Towards Non-Being, 2005. 原著は2016年に第2版が出版されている.
- 務台 理作, 2000. 『現象学研究』(務台理作著作集 第1巻). こぶし書房.
- 務台 理作 (1890-1974) の著作集. マイノングの紹介に留まらない, 優れた独自のマイノング研究を含む.
- 三浦 俊彦, 1995.『虚構世界の存在論』. 勁草書房.
- Parsonsのマイノング主義を取り上げている.
- 飯田隆の書評『科学哲学』29号 (1996年). 再反論『科学哲学』33巻1号 (2000年).
- 江里口 明俊, 1994.「マイノング」,『現象学事典』. 弘文堂.
————.「完全対象/非完全対象」,『現象学事典』. 弘文堂.
————.「補助対象/究極対象」,『現象学事典』. 弘文堂. ほか
- 2014年にほぼ同内容の『縮刷版 現象学事典』が再版.
- 2023年現在で入手性のよいマイノングに関する解説の中では最良のものの一つ.
- 三浦 雅弘, 1993. 「マイノングの対象論」. 『立教大学研究報告〈人文科学〉』, 52: 88–104.
- 江里口 明俊, 1991. 「マイノングの対象論」. 『國學院雜誌』, 92(11): 47–57.
- 竹尾 治一郎, 1991.「ブレンターノとマイノンク」,『現代哲学のバックボーン』. 勁草書房.
- 那須 政玄, 1986.「「対象論」再考 (二)」. 『早稲田人文自然科学研究』, 30: 117–139.
- 篠原 隆, 1986. 「マイノンクとカント: 対象の表象とその限界」.『白山哲学』, 20: 59–74.
- 那須 政玄, 1985.「「対象論」再考 (一)」. 『早稲田人文自然科学研究』, 28: 51–71.
- 篠原 隆, 1984. 「マイノンクの対象論について: 対象の Außersein, Sosein, Nichtsein」.『東洋大学大学院紀要』, 20: 57–69.
- マイノング, A. 1930.『 對象論に就いて [対象論について]』. 三宅實 [三宅実] (訳). 岩波書店.
- 国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧可能 (リンク).
未整理
- 最近の雑誌論文
- ラッセル
- 西田 幾多郎
- 青空文庫
- 総合事典系
- 『岩波哲学・思想事典』. 岩波書店.
- 「相存在」「存在判断 (【マイノングとラッセル】)」「マイノング」「対象論」「超存在」
- 務台 理作. 「意味対象と原因対象」
- ラッセル―マイノング論争――存在しない対象について / 篠原隆 / p39~54
- 廣松渉、野家啓一、高橋哲哉「現象学の臨界」
論理学関連の文献
教科書
- 弓削 隆一, 佐々木 昭則, 2009. 『例解・論理学入門』. ミネルヴァ書房.
- 初級レベル〜の入門書. 第4・5章でインフォーマルロジックについても丁寧に扱われている.
- 戸次 大介, 2012.『数理論理学』. 東京大学出版会.
- 初級から中級レベル〜の教科書. 一通りの証明体系 (ヒルベルト計算、自然演繹、タブロー、シーケント計算) が見通しよくカバーされている. 定義がしっかり書かれているので厳密な議論を好む人におすすめ. 全体的に記述はコンパクト.
- 著者による自著解説動画
- 小野 寛晰, 1994.『情報科学における論理』. 日本評論社.
- 中級レベル〜の教科書. 直観主義論理・様相論理に関する重要な話題をカバーしている.
講義ノート・講義動画
その他書籍
その他動画
未整理
- 大西 琢朗, 2021.『論理学(3STEPシリーズ)』. 昭和堂.
- 野矢 茂樹, 2020.『まったくゼロからの論理学』. 岩波書店.
- G. プリースト, 2019.『論理学超入門』. 菅沼 聡, 廣瀬 覚 (訳). 岩波書店.
- 原著第2版 (Graham Priest, …) の翻訳.
- G. プリースト, 2008. 『論理学 (〈一冊でわかる〉シリーズ)』. 菅沼 聡 (訳). 岩波書店. は原著第1版 (…年) の翻訳なので注意.
- 山田 俊行, 2018. 『はじめての数理論理学 : 証明を作りながら学ぶ記号論理の考え方』. 森北出版.
- 古森 雄一, 小野 寛晰. 2010. 『現代数理論理学序説』. 日本評論社.
- H. エンダートン, 2020.『論理学への数学的手引き』. 嘉田 勝 (訳). 1月と7月.
- 原著 Enderton, H., A Mathematical Introduction to Logic
- 照井 一成, 2015.『コンピュータは数学者になれるのか?: 数学基礎論から証明とプログラムの理論へ』. 青土社.
- 鹿島 亮, 2009. 『数理論理学』. 朝倉書店.
- 鹿島 亮, 2002.『コンピュータサイエンスにおける様相論理』. 森北出版.
- 萩谷 昌己, 西崎 真也. 2007[2017]. 『論理と計算のしくみ』. 岩波書店.
- 松原 康夫, 2006. 『記号論理学入門』. 創成社.
- 藤村 龍雄, 2005. 『よくわかる記号論理』. 勁草書房.
- 飯田 隆(編), 2005.『知の教科書 論理の哲学』. 講談社.
- 絶版 (2024.10時点)
- 目次
- 1章 論理学と哲学 (飯田隆)
- 2章 嘘つきのパラドクス (津留竜馬)
- 3章 ソリテス・パラドクス (𠮷満昭宏)
- 4章 完全性と不完全性 (遠山茂朗)
- 5章 論理と数学における構成主義 : ある議論 (岩本敦)
- 6章 論理主義の現在 (三平正明)
- 7章 計算と論理 (照井一成)
- 8章 自然言語と論理 (峯島宏次)
- 戸田山 和久, 2000. 『論理学をつくる』. 名古屋大学出版会.
- 丹治 信春, 1999. 『タブローの方法による論理学入門』. 朝倉書店.
- R. ジェフリー, 1995. 『形式論理学: その展望と限界』. 産業図書.
- 竹内 外史, 八杉 満利子. 1988. 『証明論入門』. 共立出版.
- 仲本 章夫, 1987. 『形式論理学入門』. 創風社.
- 清水 義夫, 1984. 『記号論理学』. 東京大学出版会.
- 松本 和夫, 1970. 『数理論理学』. 共立出版.
- 斎藤 晢郎, 1964. 『記号論理学』. 理想社.
洋書
- Priest, Graham. 2008. An Introduction to Non-Classical Logic, 2nd ed. Cambridge University Press.
(オンライン)
(動画)
(インフォーマル・ロジック)
科学哲学関連の文献
関連リンク
科学哲学全般・入門
- S. オカーシャ, 2023.『哲学がわかる 科学哲学 新版』. 直江 清隆, 廣瀬 覚 (訳). 岩波書店.
- 原著第2版 (Samir Okasha, 2016. Philosophy of Science: A Very Short Introduction, 2nd ed. Oxford University Press.) の翻訳.
- コンパクトで読みやすく、一通りの話題が扱われている. 個別科学についてもいくつか取り上げられている.
- S. オカーシャ, 2008.『科学哲学 (〈1冊でわかる〉シリーズ)』. 廣瀬 覚 (訳). 岩波書店. は原著第1版 (2002年) の翻訳なので注意.
- 伊勢田 哲治, 2003.『疑似科学と科学の哲学』. 名古屋大学出版会.
- 題名の「擬似科学」というワードで読むのが疲れそうな感じがしてしまうが、登場するのは占星術のような「古典的な」擬似科学が主なので、それほど身構える必要はない. (単なる疑似科学批判本でもない.)
- 内容は読みやすく具体的.
- 細かいところではフィクションに関する記述が少し気になったが、一箇所だけで本筋とはまったく関係ない.
- 終盤の展開とのつながりで、『統計学を哲学する』をこの前か後に読むのもおすすめ.
- 戸田山 (2005) 推薦
各論
- 大塚 淳, 2020.『統計学を哲学する』. 名古屋大学出版会.
- 第1章では統計学の基本的な考え方の概説と哲学的意義が述べられる.
- 第2, 3章ではベイズ統計、古典統計 (頻度主義) の概説、標準的な哲学的議論と対立が整理される.
- 第4, 5章ではモデル選択 (の基準としてのAIC)、深層学習、因果推論についての概説と哲学的な議論の紹介や考察が述べられる.
- 性質上、概説的な部分の割合が多いが、各章/節の終盤を中心に著者自身の見解も示されており興味深い.
- 本当に初学者向けというわけではないが、確率論や統計学の内容についてはかなり丁寧に説明されている. 逆に哲学的な議論は少し慣れていないとよくわからないかもしれない.
- 『疑似科学と科学の哲学』をこの前か後に読むのもおすすめ.
科学的説明
- オカーシャ本: 被覆説明モデル (DNモデル) の説明 [3章]
- 戸田山冒険本: DNモデル、因果メカニズムモデル (Salmon)、統合化 [unification] モデル (Kitcher) の説明 [4章]
- SEP: Scientific Explanation
- DNモデル、帰納的-統計的 [inductive-statistical, IS] モデル (Hempel)
- C. Hempel
- 旗竿問題
- S. Bromberger, “Why-Questions”.
- 統計的関連 [statistical relevance, SR] モデル (Salmon)、因果メカニズムモデル (Salmon)
- 統合化 [Unificationist] モデル (Friedman, Kitcher)
- Kitcher, Philip, 1989. “Explanatory Unification and the Causal Structure of the World”.
- プラグマティックモデル (van Fraassen, Achinstein)
- van Fraassen, “The Pragmatic Theory of Explanation”.
- REP: Explanation (Kitcher)
- Salmon, Wesley. 1989. “Four Decades of Scientific Explanation”. In: Scientific Explanation. University of Minnesota Press.
- 未整理
未整理
- 八木沢 敬, 2020. 『はじめての科学哲学』. 岩波書店.
- 認識論 (1-2章)、科学的説明・理論 (3-4章)、帰納 (5-6章)、確率 (7章)、科学の価値 (8章)
- 森田 邦久, 2012. 『科学哲学講義』. 筑摩書房.
- 森田 邦久, 2010.『理系人に役立つ科学哲学』. 化学同人.
- 戸田山 和久, 2005.『科学哲学の冒険』. NHK出版.
- 目次
- I 科学哲学をはじめよう : 理系と文系をつなぐ視点
- 1章 科学哲学って何?それは何のためにあるの?
- 2章 まずは、科学の方法について考えてみよう
- 3章 ヒュームの呪い : 帰納と法則についての悩ましい問題
- 4章 科学的説明って何をすること?
- II 「電子は実在する」って言うのがこんなにも難しいとは : 科学的実在論をめぐる果てしなき戦い
- 5章 強敵登場! : 反実在論と社会構成主義
- 6章 科学的実在論 vs. 反実在論
- III それでも科学は実在を捉えている : 世界をまるごと理解するために
- 7章 理論の実在論と対象の実在論を区別しよう
- 8章 そもそも、科学理論って何なのさ
- 9章 自然主義の方へ
- 人物・用語解説
- 巻末豪華二大付録 [A. 読書案内 / B. 科学哲学の問題集]
- あとがき
- 坂本 百大, 野本 和幸 (編), 2002.『科学哲学: 現代哲学の転回』. 北樹出版.
- 絶版 (2024.4時点)
- 目次
- まえがき (坂本百大)
- 1章 科学哲学とは何か (坂本百大)
- 2章 科学理論の方法と体系 (西脇与作)
- 3章 科学的説明: 検証と反証 (藤本隆志)
- 4章 科学的自然観 (野家啓一)
- 5章 科学的人間像: 人間機械論と心身問題 (坂本百大)
- 6章 論理と言語の哲学 (野本和幸)
- 7章 数学の哲学 (金子洋之)
- 8章 コミュニケーション哲学の形成: 言語行為論からコミュニケーション行為論へ (笠松幸一)
- 9章 認知科学と新しい心の哲学 (信原幸弘)
- 10章 科学革命とパラダイム転換 (伊藤笏康)
- 11章 相対性理論の哲学 (田中裕)
- 12章 量子力学の哲学 (石垣壽郎)
- 13章 生命科学の哲学 (西脇与作)
- 14章 ニューサイエンス (渡辺博)
- 15章 技術革新と社会変動: 社会科学の哲学 (江藤肇)
- 16章 生命倫理と環境倫理の科学哲学 (江川晃)
- 17章 正義論と法哲学: 法と政策の科学哲学 (嶋津格)
- 18章 科学と超域的世界: 「科学の自律性」の融解 (金森修)
- 小林 道夫, 1996.『科学哲学』. 産業図書.
- 内井 惣七, 1995. 『科学哲学入門 : 科学の方法・科学の目的』. 世界思想社.
- Philosophico-Scientific Adventures (Bryan W. Roberts)
- 野家 啓一, …『科学哲学への招待』. 筑摩書房.